
「TikTok広告はクリエイティブを毎週作らないといけないから大変…」
「若年層向けの媒体だから、高単価商材は売れないのでは?」
もしあなたがそう思っているなら、TikTok広告の進化、そして「AIの恐ろしさ」を少し見くびっているかもしれません。今、TikTok広告の自動化機能「Smart+(スマートプラス)」が、これまでの運用の常識を次々と塗り替えています。
今回ご紹介する事例は、少し信じがたい数字かもしれません。
ある航空券販売サイトのプロモーションで、手動運用からSmart+に切り替えた瞬間、CTR(クリック率)が約6倍の17%に跳ね上がり、CPC(クリック単価)はわずか4円にまで低下しました。
なぜ、これほどの成果が出たのか?
その裏側には、人間が考える「ターゲット設定」をあざ笑うかのような、AI独自の「意外なユーザー発見」がありました。
本記事では、TikTok広告のSmart+の仕組みをMeta広告との違いを交えて解説するとともに、「なぜ旅行商材で『ペット好き』を狙うのが正解だったのか」という衝撃の実例を公開します。
TikTok広告の「Smart+(スマートプラス)」とは
「細かいターゲット設定をしたのにCPCが下がらない」「クリエイティブの摩耗が早すぎて制作が追いつかない」。
TikTok広告を運用する中で、このような壁にぶつかったことはないでしょうか。
TikTokは他のSNSに比べてトレンドの移り変わりが非常に早く、従来の手動運用(細かく設定して調整する方法)では限界がきているのが実情です。そこで登場したのが、TikTok版のフルオートメーション機能「Smart+(スマートプラス)」です。
Smart+ の基本機能と特徴(全自動の衝撃)
Smart+を一言で表すと、「キャンペーン構築の全工程をAIに丸投げできる機能」です。
これまでの「自動化」と言えば、ターゲット設定や入札調整がメインでしたが、Smart+の守備範囲はそれにとどまりません。
▶️「フルファネル」の自動化:
▶️「おすすめフィード」への擬態:

なぜTikTokでは「Smart+」が有効なのか
「手動で丁寧に運用したほうが安心だ」と思う方もいるかもしれません。しかし、TikTokという媒体特性を考えると、人間よりもAIの方が圧倒的に有利な理由があります。
1. クリエイティブ疲労との戦い
TikTokユーザーは、同じコンテンツに飽きるスピードが異常に速いです。どんなに良い動画でも、1週間もすれば反応率は落ちていきます。手動運用で週に何本も新しい動画を企画・制作し、差し替えていくのは、リソース的に限界があります。
2. AIによる高速PDCA
Smart+は、人間には不可能なスピードでPDCAを回します。
例えば、「動画A」と「テキストB」の組み合わせが飽きられたと判断したら、即座に「動画C」と「テキストA」の組み合わせに切り替える、といった挙動をリアルタイムに行います。人間が翌日のレポートを見て「昨日は悪かったな」と反省している間に、AIはすでに数千回のテストを終えて「今の正解」を見つけ出しているのです。
Metaの自動化との決定的な違い
最近はMeta広告(Facebook/Instagram)でも「Advantage+」という自動化機能が主流ですが、TikTokの「Smart+」とは根本的に思想が異なります。

▶️Metaのアプローチ(人を探す):
▶️TikTokのアプローチ(興味を当てる):
【実例公開】Smart+ 導入でCPCが「1/6」に激減
では、実際にSmart+を導入するとどうなるのか。
CPCの高騰に悩んでいた「航空券予約サイト」のプロモーションにて、手動運用とSmart+の比較検証を行った事例をご紹介します。
結論から言うと、常識外れのCTR(クリック率)を叩き出し、劇的な改善に成功しました。
事例の背景と課題
▶️商材: 航空系チケット購入サイト(Webサイト遷移)
▶️課題: 従来の手動ターゲティング(「旅行」「観光」への興味関心設定)では、競合が多くCPCが
高騰傾向にあり、獲得効率が悪化していた。
検証結果:CTRが約6倍、CPCは驚異の¥4
従来の手動キャンペーンと、Smart+キャンペーンを並走させた結果がこちらです。


通常のディスプレイ広告やSNS広告において、CTRが1〜2%あれば合格点と言われます。そんな中、17.4%という数値は、TikTok運用の経験がある方ほど「バグではないか?」と疑うレベルの衝撃的な成果です。
【考察】AIが見つけたのは「旅行好き」ではなく「余裕のある層」
なぜこれほど数字が良くなったのか? 配信後のレポートを分析したところ、AIの恐るべき挙動が判明しました。
1. 手動設定の限界(レッドオーシャン)
人間が「旅行チケット」を売ろうとすれば、当然「旅行好き」をターゲットにします。しかし、そこは競合他社も狙うレッドオーシャンであり、入札単価は高くなります。
2. AIの発見(ブルーオーシャン)
Smart+が自動拡張して配信を強めていたのは、なんと「ペット用品」や「子供用品」に関心がある層でした。一見、旅行とは無関係に見えます。
しかし、ここにはAIなりのロジックがありました。
- 仮説: ペットや子供にお金をかけられる層 = 可処分所得が高い層(高所得者)
- 結果: 生活に余裕があるため、旅行への出費意欲も非常に高かった。
人間には「旅行商材だからペット好きに配信しよう」という発想はまず出てきません。しかしAIは、膨大なデータの中から「富裕層のシグナル」を見つけ出し、競合がいないブルーオーシャンで安く大量のクリックを獲得したのです。
3. クリエイティブのマッチング
CTR 17.4%という数字は、単にターゲットが合っていただけでは出せません。AIが「このユーザー層には、この動画の冒頭を見せれば刺さる」というクリエイティブの最適化を完璧に行った証明でもあります。
まとめ:TikTokのAIは「属性」ではなく「文脈」をハックする
本記事では、TikTok広告の「Smart+」の機能と、その破壊力を証明する事例について解説しました。
今回の事例で最も学ぶべきポイントは、AIが「旅行好き=旅行関心層」という安直な図式を無視した点です。
AIが連れてきたのは、「ペット用品」や「子供用品」に関心を持つユーザーでした。人間が設定画面でこれを選ぼうとすれば、「関係ない層だ」と躊躇するでしょう。しかしAIは、「これらに興味がある層=生活に余裕がある高所得者=旅行にも行ける層」という相関関係を、膨大なデータの中から瞬時に見つけ出しました。
これが、TikTokの「Smart+」の真骨頂です。
Meta広告が「精度の高い名簿」を使って人を探すなら、TikTok広告は「エンタメの文脈」を使ってその瞬間の熱量が高いユーザーを連れてきます。
最後に、これから導入する方へのアドバイスです。
- 「ターゲット」への執着を捨てる
Smart+を使うなら、性別や年齢、興味関心の指定はAIの足かせになります。勇気を持って「設定しない(ブロード配信)」を選択してください。
- 「素材(クリエイティブ)」を餌にする
AIが正しいユーザーを見つけられるかどうかは、あなたが投入する動画や画像の質にかかっています。ターゲット設定に悩む時間があるなら、その時間を「もう1パターンの動画制作」に使ってください。
「誰に売るか」はAIが決めます。私たちは「どう楽しませるか」に集中しましょう。
それが、今のTikTok広告で勝つための唯一のルールです。
あなたの商材、実はTikTokで「爆発」するかもしれません
「TikTokは若者向けだから、ウチの商材には合わない」
そう決めつけて、大きなチャンスを逃していませんか?
今回の事例(航空券サイト)のように、AIの力を借りれば、これまで想定していなかった「意外な優良顧客」に出会える可能性があります。
RFAでは、貴社の商材や現在の運用状況を診断し、TikTok広告(Smart+)の導入でどれくらいの改善が見込めるか、具体的なシミュレーションやプランニングをご提案します。
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